脆弱性詳細

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基本情報

脆弱性番号 PSHE-20250611-002
タイトル オンラインクレーンゲームにおける管理システムの認証回避の脆弱性
機種 オンラインクレーンゲーム
報告日 2025/04/25

ステータス

危険度 対策済み
検証状況 検証済み

詳細説明

脆弱性の種類: 認証処理の不備(クライアントサイド制御によるUI情報漏洩)
【概要】
セキュリティ上の理由により名称は伏せますが、某大手オンラインクレーンゲームの管理システムにおいて、クライアントサイドで認証状態が管理されていたため、非認証ユーザーによる管理画面UIの閲覧が可能となる脆弱性が確認されました。
本脆弱性により、通常は管理者のみがアクセス可能なUIや設定項目の一部を、認証を通過せずに表示させることが可能となっていました。

【技術的詳細】
当該システムは Nuxt.js による SPA(Single Page Application)構成となっており、初期ページの描画や認証状態の管理がクライアント側で行われていました。そのため、開発者ツールを使用してブラウザ上の変数を改変することで、非認証状態でも管理画面のUIを表示させることができました。
しかし、以下の点により実際の被害は限定的でした:
・設定変更などの操作(POSTリクエスト)にはサーバーサイドでの認証が存在し、不正な操作は不可能。
・データベースからの情報取得(ユーザー情報や個人情報の参照等)についても同様にサーバーサイドの認証処理が行われており、情報漏洩の危険性はなし。

【影響】
・認証されていないユーザーが、管理者向けUIの構成や設定項目を閲覧できる可能性がありました。
・設定の変更やユーザーデータの取得など、重要な操作・情報へのアクセスは一切できない構造であったため、機密情報の漏洩リスクは実質的に存在しませんでした。
【対応状況】
現在は以下の対応が確認されています:
・該当の管理画面URLは変更・遮断されており、外部からのアクセスは不可。

【推奨される対策】
・認証・認可はすべてサーバーサイドで厳密に実施し、クライアント側で状態を偽装可能な構成は避ける。
・管理画面のUIレンダリングも含めて、認証が通過していないユーザーには初期状態で一切のデータ・構造を返却しない設計にする。
・本番コードにデバッグ用URLや管理画面リンクなどを残さない。

【備考】
この脆弱性は「機能情報の不正閲覧」に該当し、重大な情報漏洩や改ざんにつながるものではありませんでした。類似のSPA構成を採用しているサービスでも同様のクライアントサイド認証処理の不備が起きうるため、設計段階での検証と制御が重要です。