脆弱性詳細

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基本情報

脆弱性番号 PSHE-20250611-003
タイトル くじキャッチャー機におけるリミットセンサーの脆弱性
機種 くじキャッチャー・ソイヤ
報告日 2020/12/21

ステータス

危険度 注意
検証状況 検証済み

詳細説明

【概要】
一部のくじキャッチャー(プッシャー機構を備えた確率制御型クレーンゲーム)において、本来アームが進入できないとされる「プッシャー側」へアームを無理に移動・下降させ、直接景品を獲得する操作方法(通称:裏技)が確認されています。この手法はメーカーおよび店舗の想定外の挙動であり、センサー制御の隙間を突いた動作によって、確率に依存しない景品取得が可能となる場合があります。

【技術的詳細】
裏技とされる主なパターンは以下の2種類です。
① 左センサー回避バイパス
・レバー操作を高速で左右に反復させることで、アーム移動制限用の左側センサーを通過。
・通常では進入できない「プッシャー側」へアームを進め、プッシャー領域の景品が操作可能となる。
② アームの振動利用による横ずれ手法
・アームを上下に細かく振動させる動作を繰り返すことで、アームユニットを物理的に横方向へスライド。
・このズレにより、センサーに引っかからず左側への移動が成立する場合がある。
【影響】
・本来の意図と異なる手段で景品が取得されることにより、店舗の利益設計やゲームバランスが崩れる恐れがある。
・状況によっては、アームユニットやセンサー機構に物理的損傷が発生する危険性も含まれる。

【現時点での対策状況(店舗・メーカー側)】
・透明な樹脂板(通称:架け橋)を用いたプッシャー部の保護
→ アームが物理的にカプセルへ接触できない構造へ変更。
・アーム下降範囲の制限強化
→ 仮にアームが左側へ到達しても、景品に触れられないように設定。
・ファームウェアおよび制御ソフトウェアの更新
→ センサー判定の精度向上や、操作タイミングの解析によるバイパス防止を実施。

【備考】
・興味本位で実行したことが、スタッフとのトラブルに発展する例が複数報告されています。
・YouTube等で紹介されるケースもありますが、現行筐体の多くは対策済みであり、再現性は極めて低くなっています。